あすも短歌の花が咲く

都樹野ひかりの短歌置き場です。

【短歌】「かばん」4月号

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 追憶の傷に触れる書ノンブルが光になって弾けて消える


 貫いた狂気の果ての残り火を光の消えた廃墟に灯す


 溜め息がきこえる距離でそれぞれの宇宙に繋がる液晶の窓


 暗号のような手紙を空に撃つあなたの指は近くて遠い


 帽子から次々跳び出す鳩や花、リボンのように語りあいたい


 メロディになりそこなった雨音を拾いあつめて降るラグタイム


 みぎひだり 上と下とに分かたれた地球はもっと丸くなるべき


 冥闇(くらやみ)の淵に彫られた傷痕が花になる日を待ち焦がれてる

 

 ーー ☆ ーー ☆ ーー ☆ ーー ☆ ーー ☆

 

4月から同人誌「かばん」に入会しました。

急いで短歌8首を用意しなければならなかったので、とりあえず過去の自作短歌から、わりと気に入っているものを選んで投稿。

「繋がる」は、正しくは「繫がる」なのですが、文字化け防止のため、止むを得ず。

「短歌は縦書きの方が見栄えがいい」などとよく言われますが……どうなんだろう?

 

【短歌】小さな手紙

 「小さな手紙」

 

 桜餅の葉にふくまれた塩分があした私の涙にかわる

 ノラ猫に生まれかわって来世では煮干しが泳ぐ海辺で暮らそう

 薄闇の底に光はしらしらとあなたの石を照らしはじめる

 家じゅうを探しまわって見つからず開けた窓から来る青い鳥

 冬の日のこころの淵につもる雪 月には月の道があるから

 絹さやのすじを引きつつきららかな緑の風をわたしに招く

 渡り鳥のように世界を翔けめぐる未来の文字も雨に滲みるか

 

 

 ーー ☆ ーー ☆ ーー ☆ ーー ☆ ーー ☆

 

上記の短歌は、「月ノヒカリ」名義で2009年から運営してきたブログに、固定ハンドルネームでコメントくださった方のお名前を詠み込んだものです。

 

※参照:【短歌】小さな手紙 ――読者の皆さんへ(身近な一歩が社会を変える♪)

 

はじめに

都樹野(つきの)ひかりです。

短歌つくってます。

 

「月ノヒカリ」というHNで、2009年から「身近な一歩が社会を変える♪」というブログを運営してきました。より個人的なプロフィールはそちらで。

2014年秋頃から、短歌を作ってTwitterに投稿してきました。

過去の自作短歌については、上記ブログの「短歌」カテゴリに入ってます。

 

2017年3月から、自作短歌の発表の場として、当ブログを開設しました。

短歌を作ってる人にも、短歌に馴染みのない人にも、読んでもらえる場にしたいです。

 

 溜め息がきこえる距離でそれぞれの宇宙に繋がる液晶の窓

 

よろしくお願いします。