森をゆく 梢を鳴らす風音に耳をふさいでずんずん歩く 樹がとぎれ空がひらけてその下に団地の群れがぎゅうぎゅう光る * * * 雨。 雨粒がやけに大きい夕立に打たれて走るでもなく濡れる 青空が見えているのに強くなる雨のあしおとまた遠くなる 濡れた服はす…
花時計の針は時間を止めたまま降りゆく水の季節を眠る 生きて今が在るということ公園の青い楓の葉が揺れること 点滴の針の痕からアンタレス、赤き光を鏤めてゆけ 空白の日を白いまま過ごしてる光 はためく雲ばかり見て 八万六千四百秒の一日を生き終えてまた…
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