水の領域

瑞木理央(みずき・りお)の短歌と詩

2017-01-01から1年間の記事一覧

【短歌】「かばん」4月号

追憶の傷に触れる書ノンブルが光になって弾けて消える 貫いた狂気の果ての残り火を光の消えた廃墟に灯す 溜め息がきこえる距離でそれぞれの宇宙に繋がる液晶の窓 暗号のような手紙を空に撃つあなたの指は近くて遠い 帽子から次々跳び出す鳩や花、リボンのよ…

【短歌】小さな手紙

「小さな手紙」 桜餅の葉にふくまれた塩分が朝(あした)わたしの涙にかわる ノラ猫に生まれかわって来世では煮干しが泳ぐ海辺で暮らそう 薄闇の底に光はしらしらとあなたの石を照らしはじめる 家じゅうを探しまわって見つからず開けた窓から来る青い鳥 冬の…

はじめに

都樹野(つきの)ひかり→瑞木理央(みずき・りお)とペンネームを変えました。 「月ノヒカリ」というHNで、2009年から「身近な一歩が社会を変える♪」というブログを運営してきました。より個人的なプロフィールはそちらで。 2014年秋頃から、短歌を作ってTwi…