水の領域

瑞木理央(みずき・りお)の短歌と詩

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【連作短歌】踏まれた薔薇

殺意閃くさくらばな殺す側にわたしはきっとなれないでしょう * 心臓が裂かれる音をきいていた箱庭の薔薇踏みしだかれて 花には花の痛みがあってこの夜も誰かが水の包帯を巻く 花の文字、薔薇の言葉を解さないヒトらの靴の裏で花片は どの薔薇も怯えたように…

【短歌】むらさきの

むらさきの屍体散らばるように花あえなく果てて桐の樹の夏 note.com