2020-03-12 【連作短歌】沈みゆく春に 花びらにひらりひらりとウイルスを宿しいのちを削る桜よ 恋じゃない恋じゃないけどこんなにも掻き乱される見えない君に 綻びてゆくシステムは日常の息の根をゆるやかに縛って 春の陽を感じていよう咳をしただけで独りになる車両でも 祈るように手を洗いつつ沈みゆく春のひと日をひそやかに抱く 週末は超カラフルなマスクして知らないひとと接触したい カフェオレを手に純粋な死について語り合えた日を奇跡と憶う note.com