甘やかなサイバーテロの標的になったVOCALOID(ボカロ)を巡る文字列
私の内部のある種の回路がすり減ってゆく剥き出しの視線の下で
「悪の側(がわ)に立つ」ときこえた電磁波にまぎれて声はすこし掠れて
天上の窓から文字が降りそそぎ それがぼくらの祝祭だった
監視下の L 0 < ə は螽に燃やされて火群(ほむら)となって夜を彩る
野の鳥が文字とリズムを切り裂いて比喩をついばむ歌の風葬
法律も医者も見棄てた妄想を擁(いだ)いて肥ゆる電脳の海
半身を無法地帯に配置して私は私の法に従う
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